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よだれ(唾液)が増えるのは入れ歯のせい?原因と対策を解説

▼目次

 
 
「最近、入れ歯にしてからよだれ(唾液)が増えた気がする…」と感じたことはありませんか?口の中の違和感や不快感は、日常生活の質に大きく関わってきます。特に、シニア世代の方にとって、入れ歯は食事や会話を支える大切な存在ですが、使い始めの際に「よだれが多く出る」と戸惑う方も少なくありません。この現象は、身体が異物に反応して起こる自然な現象のひとつです。ただし、いつまでも唾液が多く出る状態が続くときは、別の原因が潜んでいる可能性もあります。今回は、入れ歯によってよだれが増える理由や対策について、わかりやすく解説します。
 
 

1. 入れ歯でよだれ(唾液)が増える仕組みとよくある原因

入れ歯を入れたばかりの方が感じやすい変化のひとつに「よだれ(唾液)の増加」があります。多くの場合、身体が新しい環境に適応しようとしているサインとして現れます。その原因について、以下のようなものがあります。
 

①異物反応としての唾液分泌の増加

口の中に異物としての入れ歯が入ると、脳がそれを食べ物や異常と誤認して、よだれ(唾液)の分泌を促します。これは、身体が異物を消化・除去しようとする自然な反応です。
 

②神経の刺激による影響

入れ歯が粘膜に触れると、口腔内の感覚の神経が刺激され、よだれ(唾液)を出す働きが活発になることがあります。特に総入れ歯や大きめの部分入れ歯を初めて装着したときに起こりやすい傾向があります。
 

③入れ歯のフィット感の問題

入れ歯がしっかり合っておらず動いてしまうと違和感が生じ、それに反応してよだれ(唾液)が多く分泌されることがあります。合っていない入れ歯は、長期的には粘膜を傷つけるリスクもあります。
 

④心理的な緊張や不安

入れ歯の装着に慣れていない間は、常に口の中が気になり、無意識によだれ(唾液)がたまりやすくなります。これも一時的な反応としてよく見られます。
 

⑤飲み込み動作の減少

入れ歯を入れている違和感から唾液を飲み込む回数が減ると、口にたまるよだれ(唾液)が増えたように感じることがあります。
 
多くの場合、これらの症状は装着から数週間程度で落ち着いてきます。しかし、長く続く場合は注意が必要です。
 
 

2. 入れ歯でよだれ(唾液)の増加が続くときの注意点と受診のタイミング

通常、入れ歯に身体が慣れてくると、よだれ(唾液)の分泌量は自然と落ち着いてきます。しかし、よだれの増加がずっと続く場合は、何らかの問題が関係していることがあり、注意が必要です。
 

①入れ歯の不具合(合わない・ずれる)

入れ歯が歯ぐきにしっかり合っていない場合、粘膜を必要以上に刺激してしまい、唾液腺が刺激を受け続けることで唾液が増加することがあります。歯科医院で微調整を行うことで、症状が改善するケースは多いです。
 

②口腔内の炎症や傷

入れ歯が粘膜に当たって傷ができたり、炎症を起こしていると、刺激によりよだれ(唾液)の分泌が過剰になることがあります。特に、痛みを伴う場合や、赤く腫れているような場合は早めの受診をおすすめします。
 

③嚥下障害(えんげしょうがい)の兆候

ご高齢の方では、唾液をうまく飲み込めず、よだれ(唾液)が溢れることがあります。これは、飲み込む力(嚥下機能)の低下が原因で起こることがあり、放っておくと食べ物や唾液が気道に入ってしまう誤嚥(ごえん)に繋がる可能性もあります。
 

④薬の副作用や病気の影響

うつ病や認知症のなどの薬や、神経系の病気によりよだれ(唾液)の分泌が増えることがあります。医科からお薬を処方されている場合は、その影響も視野に入れ、歯科医師に相談していただくことが重要です。
 

<受診のタイミング>

以下のような場合は、歯科医院での相談をおすすめします。
 
・よだれ(唾液)の増加が1ヶ月以上続く
・入れ歯の装着時に痛みや違和感がある
・よだれ(唾液)と同時に口臭が強くなる
・飲み込みがうまくできないと感じる
 
長引くよだれ(唾液)の増加は、体からのサインかもしれません。違和感を我慢せず、早めの対応が大切です。
 
 

3. 入れ歯によるよだれ(唾液)増加の対策

入れ歯によるよだれ(唾液)の増加は、一時的なものであることが多いですが、快適に過ごせるように適切な対策を取りましょう。
 

①入れ歯の調整を行う

入れ歯が合っていないと、よだれ(唾液)の分泌が促されやすくなります。歯科医院での微調整を行うことで、フィット感が改善され、よだれの量も落ち着いてくることがあります。
 

②よだれ(唾液)を飲み込む習慣を意識する

よだれが増えていると感じたら、唾液を飲み込むように心がけましょう。飲み込みの回数が増えることで、唾液が口の中にたまりにくくなり、違和感が軽減されることが多いです。
 

③口腔周囲の筋肉を鍛える

口の周りにある筋肉や舌、顎の筋肉を鍛えることで、唾液のコントロール力が高まります。例えば「あいうべ体操」など、簡単な口腔体操を日常的に行うと、飲み込みや表情を作る動きがスムーズになることがが期待できます。
 

④こまめな口腔ケアを行う

よだれ(唾液)が増えると、口の中が常に湿った状態になりやすく、細菌の繁殖や口臭の原因にもなります。入れ歯や粘膜の清掃を怠行い、口腔内を清潔に保つことが大切です。
 

⑤必要に応じて専門の医師に相談する

嚥下障害や薬の副作用など、入れ歯以外の要因が考えられる場合は、歯科医師だけでなく、内科や耳鼻科などの医師と連携した診療が必要になるケースもあります。
 
いくつかの工夫や対策で、快適な入れ歯ライフを送ることができます。気になる症状があれば、無理をせず相談しましょう。
 
 

4. 福島市の歯医者 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所の入れ歯治療

「入れ歯がなかなか合わなくて痛い」「入れ歯の金具が見えているのが嫌」「入れ歯を入れると吐きそうになる」
 
このようなお悩みをお持ちではないですか?
福島市の歯医者 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所では、少しでも入れ歯を快適に使っていただくため、このようなお悩みを解決しご自身のお口にぴったり合うようにオーダーメイドの入れ歯を製作しています。
 

≪ノンクラスプ義歯≫

金具(クラスプ)を使用していない、曲げても大丈夫な柔らかい入れ歯です。
お口にフィットして外れにくく、金具が無いため見た目の違和感や痛みを抑えられることが特徴です。
入れ歯の見た目・使用感にお悩みの方におすすめの入れ歯です。
 

≪インプラントオーバーデンチャー(インプラント入れ歯)≫

総入れ歯の場合、今お使いの入れ歯に2本ほどインプラントを足すだけで、自分の歯と同じ様に噛めるようにする方法です。
顎骨に埋め込んだインプラントに、特殊なボタンの様なものを装着し、入れ歯を固定します。
取り外せる入れ歯のメリットと、顎骨とがっちりつながるインプラントのメリットを良いとこ取りした治療です。
 
このように、保険適用の入れ歯だけではなく、さまざまな種類の入れ歯治療を提供します。
 
 

まとめ

 
入れ歯を使用しはじめた際に、よだれが一時的に増えるのは自然な反応です。この症状は、入れ歯の調整や口の感覚の意識づけ、お口まわりの筋肉トレーニングなどによって和らぐことがあります。しかし、症状が長引くときは入れ歯の不具合だけでなく、健康上の問題が隠れている可能性があります。
福島市で入れ歯についてお悩みの方は、ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所 までお問い合わせください。
 
 

 


監修
 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所
院長・歯科医師 山下 敬太



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