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入れ歯は寝るときに外すべき?つけっぱなしのリスクと正しいお手入れ方法

▼目次

 
 
入れ歯を使っている方の中には、「夜はそのままつけて寝ていいの?」と疑問に思う方もいるかもしれません。実は、入れ歯をつけっぱなしにして寝ることには、さまざまなリスクが考えられます。今回は、入れ歯を寝るときに外すべき理由や、つけっぱなしによるリスク、さらに正しいお手入れ方法について解説します。

 
 

1.入れ歯は寝るときに外すべき?

入れ歯をつけたまま寝ることは、基本的に推奨されていません。口腔内の健康を守り、入れ歯の寿命を延ばすためには、就寝時に外すことが大切です。以下に、寝るときに入れ歯を外すべき理由を解説します。
 

①粘膜を休ませるため

入れ歯は歯ぐきに直接のせる構造になっているため、長時間装着し続けると粘膜に負担がかかる可能性があります。歯ぐきを休ませる時間を確保することで、血行を保ち、健康な状態を維持することが期待できます。
 

➁口腔内の衛生状態を保つため

入れ歯を外さずに寝てしまうと、細菌が繁殖しやすい環境になるリスクがあります。その結果、口臭や炎症、さらには真菌による感染症である「義歯性口内炎」などのリスクが高まる可能性もあります。
 

➂誤飲・誤嚥を防ぐため

特に部分入れ歯の場合、睡眠中に外れて喉に詰まってしまう可能性もゼロではありません。高齢者や認知症の方では、誤飲や誤嚥による事故のリスクも考慮する必要があります。
 

④睡眠の妨げになる可能性

入れ歯が合っていない場合、違和感や痛みで眠りが浅くなることがあります。また、無意識のうちに歯ぎしりをしてしまう方は、入れ歯の破損につながる可能性もあります。

入れ歯は「つけっぱなし」より「適切な使用」が大切です。睡眠中は口腔内と入れ歯の両方をケアする時間と考えましょう。

 
 

2.入れ歯のつけっぱなしによるリスクとは

入れ歯をつけたまま寝ることによるリスクは、見た目や違和感だけではなく、健康面に大きく影響を及ぼすことがあります。以下に、入れ歯をつけっぱなしにするリスクについて解説します。
 

①義歯性口内炎のリスク

義歯性口内炎とは、入れ歯の裏側に繁殖した真菌(カビ)によって口腔内に炎症が生じる状態です。特に、入れ歯を外さずに長時間使用していると、唾液の流れが悪くなり菌が増殖する可能性があります。
 

➁歯ぐきの圧迫による血流障害

長時間入れ歯を装着し続けることで、歯ぐきが慢性的に圧迫され、血流が滞ってしまうことがあります。その結果、歯ぐきの腫れや痛み、さらには組織の変性などが起こる可能性もあります。
 

➂口臭の悪化

入れ歯の表面や隙間には汚れが溜まりやすく、それが原因で嫌なにおいが発生する場合があります。特に就寝中は唾液の分泌が減るため、細菌が増殖しやすく、朝起きたときに強い口臭を感じることもあります。

 

④入れ歯の変形や劣化

睡眠中は無意識に歯ぎしりをすることがあり、それによって入れ歯に強い力が加わることがあります。これが積み重なると、入れ歯が割れたり変形したりする可能性が高まります。
 

⑤誤嚥性肺炎のリスク

特に高齢者では、入れ歯のつけっぱなしによる細菌の繁殖が唾液とともに気道に入り、誤嚥性肺炎の原因になることがあります。これは命に関わる可能性もあるため、十分な注意が必要です。

このように、入れ歯を外さずに寝ることで多くのリスクが伴う可能性があります。日々の使い方次第で、健康にも大きく差が出るという点を意識しておくことが重要です。

 
 

3. 入れ歯を外すタイミングと正しいお手入れ方法

入れ歯を長く使うためには、毎日のしっかりとしたお手入れが必要です。入れ歯のお手入れは、見た目をきれいに保つだけでなく、口腔内の健康維持にも欠かせません。以下に、入れ歯の正しいお手入れ方法について解説します。
 

①毎日のブラッシングを欠かさない

入れ歯にも、歯垢や食べかすが付着します。使用後は必ず水で軽くすすいだ後、専用のブラシでやさしく磨きましょう。普通の歯ブラシは毛先が硬く、入れ歯を傷つけてしまう可能性があるため、義歯専用のものを使うことが推奨されます。

 

➁入れ歯洗浄剤で除菌・除臭する

丁寧なブラッシングに加えて、入れ歯専用の洗浄剤を使用すると効果的です。水に溶かして一定時間浸けることで、目に見えない菌や汚れ、においを除去することが期待できます。
 

➂夜間は必ず外して保管する

入れ歯は夜寝る前に外し、水や洗浄剤に浸けて保管します。乾燥させると変形やヒビ割れの原因になる場合があるため、必ず湿った状態で保管するようにしましょう。また、浸ける容器も定期的に洗浄・交換することが大切です。
 

④熱湯は絶対に使用しない

入れ歯は熱に弱い素材でできていることが多いため、熱湯に浸けると変形するおそれがあります。洗浄やすすぎに使用する水は常温〜ぬるま湯に留めましょう。

日々のお手入れは、入れ歯の衛生と寿命を左右する大切な習慣です。自分の歯と同じように丁寧に扱うことが、健康な口腔内環境を保つ第一歩といえるでしょう。

 
 

4. 福島市の歯医者 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所の入れ歯治療

「入れ歯がなかなか合わなくて痛い」「入れ歯の金具が見えているのが嫌」「入れ歯を入れると吐きそうになる」
 
このようなお悩みをお持ちではないですか?
福島市の歯医者 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所では、少しでも入れ歯を快適に使っていただくため、このようなお悩みを解決しご自身のお口にぴったり合うようにオーダーメイドの入れ歯を製作しています。
 

≪シリコンバルブラスト義歯(ノンクラスプ義歯)≫

金具(クラスプ)を使用していない、曲げても大丈夫な柔らかい入れ歯です。
お口にフィットして外れにくく、金具が無いため見た目の違和感や痛みを抑えられることが特徴です。
入れ歯の見た目・使用感にお悩みの方におすすめの入れ歯です。
 

≪インプラントオーバーデンチャー(インプラント入れ歯)≫

総入れ歯の場合、今お使いの入れ歯に2〜4本ほどインプラントを足すだけで、自分の歯と同じ様に噛めるようにする方法です。
顎骨に埋め込んだインプラントに、特殊なボタンの様なものを装着し、入れ歯を固定します。
取り外せる入れ歯のメリットと、顎骨とがっちりつながるインプラントのメリットを良いとこ取りした治療です。
 
このように、保険適用の入れ歯だけではなく、さまざまな種類の入れ歯治療を提供します。
 
▼入れ歯治療の詳細はこちら

欠損治療

 

まとめ

 
入れ歯は夜寝るときには外すことが推奨されており、つけっぱなしにすることで口腔内や全身の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。日々のお手入れや定期的なメンテナンスを欠かさず行い、トラブルを未然に防ぐことが重要です。

福島市の歯医者 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所では、患者さん一人ひとりに合った入れ歯治療を提供しています。
福島市で入れ歯に関してお悩みの方は、ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所にぜひお気軽にご相談ください。

 
 

 


監修
 ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所
院長・歯科医師 山下 敬太



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