▼目次
1.入れ歯を清潔に保つ正しい洗い方
2.入れ歯の保管方法を解説
3. 使わなくなった入れ歯の長期保存方法と注意点
4. 入れ歯のメンテナンスの重要性
入れ歯を快適に使い続けるためには、正しいお手入れと保管が非常に重要です。
入れ歯は長期的な使用に耐えるように作られていますが、ケアや管理を怠ると、劣化や衛生問題などが発生しやすくなります。
今回は、日常の入れ歯の洗い方や保管方法、そして長期保存の際の注意点について、詳しく解説します。
入れ歯のメンテナンスは少し面倒に感じるかもしれませんが、正しい知識を持つことで、長く健康的に使用できるようになるでしょう。
1. 入れ歯を清潔に保つ正しい洗い方
まず、入れ歯を使用している患者さんにとって最も大切なことは、入れ歯を常に清潔に保つことです。
口の中は細菌が繁殖しやすい環境であり、入れ歯も同様です。食事の後や毎晩寝る前に、適切に洗浄することが必要です。
以下に、入れ歯を清潔に保つための基本的な洗い方を説明します。
入れ歯の洗浄手順
➀流水で入れ歯に付いた汚れを洗い流す
最初に、流水で入れ歯を軽くすすぎ、表面についた食べかすや汚れを取り除きます。この時、冷水を使用してください。熱湯を使うと入れ歯が変形する可能性があるため、避けましょう。
➁専用の入れ歯洗浄剤を使用する
専用の洗浄剤を使用して、より徹底的に入れ歯を洗浄しましょう。入れ歯洗浄剤は、入れ歯の細かな部分に入り込んだ汚れや細菌を効果的に取り除くことができます。
➂柔らかいブラシでやさしく磨く
入れ歯専用のブラシを使って、表面や金具部分を優しく磨きます。この時、研磨剤入りの歯磨き粉は使用しないでください。研磨剤が入れ歯を傷つける可能性があります。特に入れ歯の接触面や細部は、丁寧にブラッシングしましょう。
➃洗浄後はしっかりすすぐ
洗浄剤や洗剤の成分が残らないよう、流水で十分にすすぎます。洗剤の成分が残っていると、お口の中に刺激を与える場合があります。
2. 入れ歯の保管方法を解説
入れ歯を正しく保管することも、入れ歯を長持ちさせるために欠かせません。
特に夜間の保管方法は、入れ歯の寿命に大きく影響を与えます。
以下は、日常生活での入れ歯の保管方法についての解説です。
➀寝る時には必ず外す
入れ歯は、寝ている間に必ず外すようにしましょう。入れたまま眠ると、歯ぐきに負担がかかり、歯ぐきの血行不良や損傷の原因になることもあります。また、入れ歯を外すことで、歯ぐきが休息できる時間を確保できます。外した入れ歯は、専用のケースに入れて保管しましょう。
➁水または洗浄液に浸ける
入れ歯を外した後は、水や専用の洗浄液に浸けて保管します。乾燥した状態で放置すると、入れ歯が変形したり、ひび割れたりする恐れがあるため、保湿は欠かせません。
特に洗浄液を使用することで、清潔を保ちながら保管できます。
➂専用ケースに保管する
入れ歯を保管する際には、専用のケースを使用しましょう。ケースを使うことで、入れ歯が物理的に損傷するリスクを減らせます。ケースの中も清潔に保つため、定期的に洗浄してください。
3. 使わなくなった入れ歯の長期保存方法と注意点
一時的に入れ歯を使わなくなったり、新しい入れ歯に替えた場合、古い入れ歯をどう保管すべきか悩む方も多いでしょう。そんな時、古い入れ歯を長期保存する場合には、いくつかの注意点があります。
①洗浄してから保存
長期保存する際にも、まず入れ歯をしっかり洗浄してから保管することが大切です。
保存前に汚れを落とし、入れ歯専用洗浄剤を使用してお手入れすることで、入れ歯の劣化を防ぐことができます。
②乾燥させない
入れ歯は乾燥に弱いため、長期保存時も湿度を保つことが重要です。長期間使わない場合でも、水や専用の保管液に浸しておくことで、入れ歯の変形やひび割れを防ぐことができます。
③保管場所の選び方
入れ歯を保管する場所は、直射日光が当たらず、温度や湿度が安定している場所を選びましょう。湿度が極端に高かったり、低かったりすると、入れ歯の素材に悪影響を与える可能性があります。
④使用再開前には歯科医師のチェックを
長期間使わなかった入れ歯を再び使用する際は、必ず歯科医師にチェックしてもらいましょう。入れ歯が変形していないか、お口の中に問題がないかを確認し、必要に応じて調整してもらいましょう。
4. 入れ歯のメンテナンスの重要性
入れ歯を正しく保管し長く使い続けると、お口の中の状態や入れ歯そのものに変化が現れることがあります。また、定期的なメンテナンスを怠ると、入れ歯の不具合やお口の中でトラブルが発生する可能性があります。ここでは、メンテナンスの重要性について解説します。
入れ歯のメンテナンスの重要性
①顎の骨や歯ぐきが変化する可能性がある
入れ歯は長期間使用していると、顎の骨や歯ぐきが変化する可能性があり、初めはフィットしていた入れ歯が合わなくなることがあります。定期的に歯科医院で調整を受けることで、快適な使用感を維持することができます。
➁入れ歯の劣化や変形が起きる
正しいお手入れにより入れ歯を長期間使用できたとしても、入れ歯は永久に使えるものではありません。長期間同じ入れ歯を使用すると、劣化や変形が徐々に進み、お口の中でトラブルを引き起こすことがあります。定期的に歯科医院で状態を確認し、新しい入れ歯が必要かどうかをチェックを受けることが大切です。
入れ歯は毎日使うものですので、メンテナンスを怠ると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。また、長く快適に使用するためには、歯科医院での定期的なチェックとメンテナンスが必要です。
入れ歯を長く快適に使い続けるためには、毎日の適切なお手入れと保管が非常に重要です。
正しい洗浄方法や保管方法、そして定期的なメンテナンスの重要性をしっかりと理解し、健康なお口の状態を維持していきましょう。
ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所では、入れ歯に関するご相談を受け付けておりますので、福島市周辺でお困りの際はお気軽にご相談ください。正しいケアとメンテナンスで、入れ歯を長持ちさせましょう。
監修
ファミリーとシニアの歯科医院 イオン福島診療所
院長・歯科医師 山下 敬太